書くことで自由に!

私のこの文章は、どれほどたくさんのアフリカの若者の想いを伝えるこ とになるのでしょう。多くの若者たちが、自分の想いを書きながら眠れぬ夜を過ごしています。彼らの日記には実現したい夢が詰まっているのに、 私たちは「両親の夢」という悲しい現実を生きています。その両親の夢もまた、彼らの両親が禁じたために実現できなかった夢です。

大学に通い、優秀な成績で卒業し、素晴らしい仕事に就いて負債をす べて精算する。そんなシステムは幻想にすぎません。リベリアで育った私 は私と同じような若者たちが情熱を諦めるのを見てきました。自分たち の両親の夢を叶えるため、自分が幸せだと感じられることに取り組めな かったのです。私は大学での専攻は環境科学、現在は林学の修士課程に いますが、何に情熱を持っているのか両親から一度として尋ねられたこと はありません。でも、私は自問するようになったのです。「私自身が実現 したい夢は何だろう?」って。

私は書くことが大好きです。書くことは自分自身の考えを表現できる ので、自由だと感じることができます。今、私は人生という道の分岐点に 立っています。一つは、父の夢を生きることにつながる進路。もう一つは、2017 年に始めた環境問題についてのブログをやるという「趣味」を追求 する進路(そう、父からすれば、ブログを書いても生活費を稼げないので

「趣味」にすぎないのです)。 気候変動、疾病のアウトブレイク、すさまじい地震は、現代の悪夢です。

この悪夢の治療法は、大昔からある考え方では得られません。しかし、一 人ひとりが 持っている環境や自然災害にかかわる物語やアイデアを共有す ることで、こうした悲劇から救われる方法を生み出していけるはずです。

私は自分の仕事と情熱を融合することで、Concerns for Nature(自然 に関する重要なこと)というブログを生み出しました。自然に関するストーリーを、活発に交換できるようにつくった場所です。私はまた、Write Environment(環境について書く)という、高校生を対象とした、自分の コミュニティの環境問題の解決に貢献するためのプロジェクトを構想して います。私と同じように多くのアフリカの若者たちも、書くことを通して 自由を手に入れられると考えています。世界中からストーリーテラーたち が Concerns for Nature に集まり、自然にまつわる物語を世界とシェアする、つまり書くことの力によって私たちの地球を救う! それが私の夢です。

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