私の夢は女性たち、特に子どもを抱えて働くシングルマザーに教育を受け る機会を提供することです。教育は知識の鍵であり、それがあれば社会格差 を小さくすることができるのです。ニカラグアはラテンアメリカで 2 番目に貧しい国です。そして、深刻な貧 困のなかにいるシングルマザーの世帯がたくさんあります。この国にシングルマザーが多いのはなぜだと思いますか? それは主に、「マチスモ」いわゆ る男性優位主義のためです。男性は男らしさを誇示する一方、親としての責 任を果たすことは稀です。その結果、女性たちは、仕事と子育ての両立を余 儀なくされています。その上、労働時間は長いのに低賃金。子どもは母親が働いている間、1 人で家で待たなければならないかもしれません。 私も似たような境遇でした。母はエネルギー会社でレジ係をしていましたが、通勤時間は片道 40 分、仕事量も多く、帰りはいつも遅い時間でした。
私はいつも家で辛抱強く母の帰りを待っていました。私は成長するにつれ、 一つの疑問に捕われるようになりました。母のように長時間働き、子どもと一緒にいられない人たちをどうやったら助けることができるのだろうかと。 幸運なことに、私は 16 歳のとき、奨学金を得て経済学を学ぶことができま した。自分のやりたいことを理解し始めたのはそのときでした。貧しい女性 やシングルマザー、若者による新しいビジネスを始めることを支援して、生 活の質を向上するのに必要な能力を見つけられるようにしたいと思ったので す。なぜかって? 幼い頃から、私はみんなの役に立てるよう、教える力を 伸ばしてきたからです。クラスで友達が困っていると聞くと、まるで先生に
なったつもりでカラフルなペンを持ってその隣に座ったものです。
22 歳のとき、私はソーシャルプロジェクト Lew Power Nicaragua を立ち 上げ、ニカラグア、コスタリカ、コロンビアでそれを実施しました。さらに 続けて、Adela Ubauh という個人的なブランドを立ち上げ、起業家精神の向 上とエンパワーメントに取り組んでいます。これまでに 450 人もの女性や若者に教育の機会を提供してきました。 私は今もまだ、夢を育んでいる途中です。母が残業で遅く帰ってきたことを忘れたことはなく、そのことが前に進み続ける意欲を与えてくれます。悲 しいことですが、途上国の多くの女性たちの状況は変わっていません。私は、母のような女性たちが起業家になるための方法を知り、自分の夢に向かって いけるよう、支援し続けたい。その目標を達成するために、私が起業した事 業を発展させていきたいと考えています。