「将来、自分は何になりたいんだろう」 「今やっている勉強は、本当に未来に繋がっているんだろうか」「国連で働きたいけど、どうやったらなれるのだろう」
そんな様々な悩みを抱える学生に向けた特別セッションが、法政大学で開催されました。今回のゲストは、バンコクの国連機関で働く戸田さん。イベント当日の朝に日本に到着したばかりという戸田さんが、50名を超える学生を前に語ったのは、華やかな肩書きの裏側にある「迷い」と「挑戦」のプロセスでした。
「一番前へ!」教室の空気を変えることから始まった対話
セッションの冒頭、World Roadの市川から会場の学生へ一つのリクエストが投げかけられました。「大学の講義は後ろから埋まりがち。でも、今日はオープンに話したい。一番前の席まで詰めて座りましょう!」
この一言で教室の心理的距離が一気に縮まり、学生たちが前のめりになった状態でセッションはスタートしました!
過去・現在・未来を繋ぐ「コネクティング・ドッツ」
戸田さんが講演のテーマに掲げたのは、スティーブ・ジョブズの有名な言葉「Connecting the Dots(点と点を繋ぐ)」です。
日本と韓国、2つの国籍を持って生まれた戸田さんは、幼少期から「あなたは何人(なにじん)なの?」という問いを常に受けてきました 。中国で8年間過ごし、日本、韓国、そして世界各国を渡り歩く中でたどり着いたのは、「東アジア人」としてのアイデンティティ。この「どこにも属しきれない」という葛藤が、後に多言語を操り、国と国、組織と組織の「架け橋」になりたいという強い意志へと繋がっていきました。

キャリアの分岐点で見出した「3つの指針」
順風満帆に見える戸田さんのキャリアですが、実際には「就活に悩み、選択肢がなかった時期」もあったと言います 。そんな戸田さんが、自らの決断の基準として大切にしている3つのポイントが紹介されました。
- 「自分にしかできない経験」を重視する
- 「人が行かない道にこそ宝物が潜んでいる」という父の教えのもと、あえてコスタリカの国連平和大学へ進学。この「希少性」が自身の強みとなりました 。
- 「やらずに後悔」より「やって後悔」を選ぶ
- 民間企業での勤務、ピースボートでの世界一周、韓国での兵役、そして大学院。予測不能な展開の中でも、直感を信じて飛び込むことが次のチャンスを呼び込みました 。
- 「1つひとつの点」の意味を考える
- 今取り組んでいることが一見無意味に思えても、やりきった先で必ず次の点と繋がると戸田さんは言いました。戸田さん自身、兵役中の翻訳の仕事がその後の国際機関でのキャリアに直結しました。
「国連で働く」のその先へ。学生たちとの熱いクロストーク
後半の質疑応答では、「自分より優れた人と比べて自信をなくした時はどうするか?」「国連で働く中での失敗経験は?」といった、学生たちの本音に迫る質問が飛び交いました 。
戸田さんは、「自信がなくなるのは、自分がレベルアップできる環境にいて、成長している証拠」と、学生たちの不安を優しく肯定しました。さらに、キャリアを積む上で「制度(奨学金やJPOなど)は人のためにあるもの。使い倒して自分の道を開いてほしい」という、具体的かつ力強いアドバイスを贈りました 。

参加者からの感想
高校3年生のRさん:
様々なバックグラウンドをもち、多様な文化に直面してきた戸田さんの体験談をお聞きし、自分にとっての人生観や価値観が変わるきっかけになりました。また、国際的に活躍する戸田さんがどのようなマインドセットを大切にしてきたのかを知ることができ、自分の人生選択においても、とても良い刺激を受けました。
高校3年生のKさん:
国連で働くことについて知る、大変貴重な機会となりました。これまでは、国連やそこで働く方々の具体的なイメージを掴みきれずにいましたが、戸田さんのバックグラウンドを含め、個人的な歩みについて詳しくお聞きすることで理解を深めることができました。
大学1年生のWさん:
戸田さん自身がチャレンジ精神に溢れている方なので、国際機関でのインターンや世界一周といった経験を伺っているだけで、とてもワクワクしました。また、挑戦に付きまとう困難への立ち向かい方についてもとても参考になりました。戸田さんのお話のおかげで、今後のキャリアに向けて一歩前進できたような気がします。
踏み出した、勇気の一歩
約1時間半にわたるセッションを終えた学生たちの表情は、冒頭よりもずっと晴れやかでした 。
特筆すべきは、セッション終了後、多くの学生が自ら戸田さんのもとへ駆け寄り、熱心に質問を投げかけていた姿です。戸田さんも一人ひとりの問いに親身にアドバイスをしていました。そこには、単なる登壇者と参加者という枠を超えた、温かく力強いネットワークが芽吹く瞬間がありました。
今回の戸田さんのお話にあったように、人生の「点」はどこで繋がるか分かりません 。この日、法政大学の教室で生まれた気づきや新しく生まれた繋がりもまた、数年後の彼らにとって大切な「点」の1つになるはずです。
改めて、このような貴重な学びの機会を提供してくださった法政大学の皆様に、心より感謝申し上げます 。

教育関係者の皆様へ
本セッションのように、世界で活躍するリーダーの「生のストーリー」を通じて、生徒・学生が自らのキャリアを主体的に描くきっかけを作るプログラムにご興味がある方は、ぜひWorld Roadまでお問い合わせください。
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