水を求める叫びに応える

私の父は農家、母は仕立屋として働いていました。両親は私と 8 人の 兄弟姉妹を養うのに必要なお金を稼ぐため、一生懸命働いていました。そ れは主に私たち全員が十分な教育を受けられるようにするためでした。 自分だけでなく家族や地域を養うため、そして国の発展に貢献するため に一生懸命働くことの大切さなど、とても幼い頃でさえ、私は両親から

SOUTH-EASTERN ASIA 472

たくさんのことを学びました。 地域社会や国に変化をもたらすために私が最初に注目したのは、水で

した。東ティモールの現状を見ると、いくつかの地域では、きれいな水を いまだ利用できていないことが分かります。

きれいな水を手に入れるのに長い距離を歩かなくてはならない人々がい ます。水を節約する必要があるので、穴を掘って岩を置いただけという昔 ながらのトイレを使い続けている人々もいるのです。東ティモールの首都、 ディリでさえも半数の家庭が浄水器を持っていません。私の両親もまた、 きれいな水を求めて長い距離を歩かなくてはなりませんでした。

東ティモールの水問題に対して、私ができる支援を考えた結果、ビジネス を始めようと決意しました。国内外のスポンサーたちと Wise Foundation 、

国連開発計画(UNDP)のおかげで、チャンスをいただきました。彼ら は東ティモールのすべての若者たちのためにコンペを開催しており、幸 運にも私はそれに優勝したのです。

こうして私のビジネスは始まり、今では飲料水にかかわること全般を 扱っています。高品質の水を地域の人々が買えるように、低価格で供給 しています。将来、私は政府と協力して、排水を処理したり、全家庭が使

うことのできる貯水槽をつくったりしたいと思っています。 きれいな水を求めて叫ぶコミュニティがなくなり、世界がより健康にな るのを見ることが、私の夢です。一生懸命働き続けるようにと、両親が言っ ていたことを私は決して忘れません。この夢に向かって私の事業は始まっ

たばかりですが、私は東ティモールと世界のために、進み続けていきます。

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