女の子、それはチャンスと可能性!

スーダンは世界で最も貧しく、最も発展の遅れた途上国の一つです。人 口の約 3 分の 1 が 1 日 1 ドル以下で生活し※ 12、読み書きできず苦しむ子が 少なくありません。特に限界地域や紛争地域の女の子の非識字率は深刻で す。こういった地域から首都に移り住んだ家族の多くは、取るに足らない 仕事を始めます。かろうじて生活するので精一杯。もし教育費を捻出できても、親は女の子ではなく男の子を優先的に学校に行かせます。女の子が 経済的地位のために教育を受ける権利を否定されるような状況を、わたしはたくさん見てきました。 でも、人間は経験と周囲の環境によって得られる能力が変わってきます。

だから、女の子たちに適切な機会、教育、サポートが与えられれば、彼女 たちは自分の持つ真の可能性を発見し、非識字と貧困に打ち勝つことがで きるはず。わたしは女子教育の権利を申し立てるためにソーシャルワー カーになりました。

わたし自身、環境の変化によって新しいチャンスや社会的なネットワー クに恵まれた女の子の 1 人です。スーダンの教育格差の問題に取り組むさ まざまな NGO、Women Deliver や World Literacy Foundation といった グローバルな組織でボランティアを行いました。同じような経験をしてき た人々に出会ったことで、問題に対して声を上げること、社会的なプロジェ クトを立ち上げること、リーダーになるための知識などなど、本当にいろ いろなことを学びました。自分自身の経験をもとに、いかに環境の変化が 自己イメージやスキルをポジティブに変えてくれるのかを、女の子たちに伝えています 。現 在 は S t r a t e g y 4 Y o u と い う 、自 分 が 立 ち 上 げ た 組 織 で ス ー ダンの紛争地域出身の人々に対して教育と能力開発プログラムを提供する ことで、女性のエンパワーメントに取り組んでいます。また、若者が情報 を得てSDGs の実践に参加できるように支援するため、SDGs について の認識を広めることも目的としています。

教育は単により良い収入や健康につながります。インクルーシブで受容 的なコミュニティやより平和で民主的な国家をつくるためにも必要です。 女の子が教育を追求し、可能性を伸ばして、幸福を享受できるところこそ が最高の環境です。そんなふうにスーダンがより良い国になることが、わたしの夢です。そして、これを読んでいるすべての女の子へ。あなたたち は大切な、力強い存在であり、あなた自身の夢を追求し達成するために世 界中のあらゆるチャンスに値するということを信じてください。それは 揺るぎない真実なんです!

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