アフリカのすべての国、特にコンゴ民主共和国はいくつかの環境問題を 抱えていますが、それは可能性でもあります。私の夢は、コンゴ民主共 和国で環境問題がいつの日かビジネスチャンスに変わるのを見ることです。私は、「無駄なものはなく、すべてが資源である」というコンゴ民主 共和国、そして世界に住みたいと思っています。
環境問題のなかでも、コンゴの主要都市のほとんどすべてに共通して いるのが廃棄物の増加です。コンゴ民主共和国東部のブカブ市の一部の 人々は 10 年近く、金属廃棄物の取引をベースとしてビジネスを展開して きました。このビジネスは、あらゆる種類の未利用の金属廃棄物を投棄す る代わりに取引することを可能にし、私に多くのインスピレーションを与 えてくれました。多くの種類の廃棄物は、全部ではないにしても、ビジネ スの原材料として活用できます。例えば、プラスチック廃棄物は製品の装飾や道路の舗装材、燃料、タール、建築資材などに使用可能です。有 機廃棄物は、水耕栽培において無土壌栽培の養液や有機肥料、バイオガスを生産するための主要な資源として活用できます。
2017 年、地元の農家や家庭の有機廃棄物を基材とした食用キノコの栽培を始め、若者による会社 Hope in the Natureを立ち上げました。この 活動は、廃棄物の増加を解決するものであり、収益性の高いビジネスで もあります。しかし、当初の反応はあまり好意的ではありませんでした。 ほとんどの人は、それらが遺伝子組み換え作物であり、「ごみ」からは何 も良いものは生まれないと考えていたのです。時が経つにつれ、人々は有 機キノコであること、私たちの取り組みが都市や農村部の廃棄物に対す る革新的でサステナブルな方法であり、栄養不良の問題を軽減する方法だと気づきました。そのため、2020 年には、コンゴ民主共和国東部で開催 された二つのビジネスコンテストで優れた若手起業家による会社として表彰されました。
もしアフリカの若きグリーン起業家たちが私と同じ夢に向かって取り組み、彼らが政府や組織に支援されるようになれば、環境問題は挑むべき 困難ではなく、チャンスと捉えることができるでしょう。私たちが抱え る問題の解決策を模索するだけでなく、そこからどのようなビジネスチャンスが生まれるのかを理解しようとすべきです。環境問題は今日まで問 題とされてきましたが、私たちがそのなかに隠れたチャンスをまだ発見できていないのだと省みないといけません。