平和 、健康 、幸福が続く世界を

私が夢見るのは、どのコミュニティも平和で健康に暮らせる世界です。 誰もが、特に弱い立場の人たちが不平等を感じない世界です。そこには、 戦争や紛争はありません。コミュニティはいつも仲良く暮らし、いつでも 質の高い医療を受けられます。私の夢の世界には、世間が言う「貧困」という状態のために社会から取り残される人はいません。誰もが自分と家族の幸せのために必要なものを持っています。

私が育った国、ブルキナファソでは、医療を受けやすくなるよう努力を続けています。大学卒業後、私は医師として地方の病院で働き始めました が、そこでは基本的な医療機器が足りませんでした。超音波検査を受ける ために、患者は 100 km も離れた別の都市へ行かねばならず、そのための 費用も払わねばなりませんでした。レントゲンや C T スキャンなども同 様です。また、経済的に困窮しているため、処方された薬が買えない患者もいました。 こうした経験によって、私は気づきました。病気の予防に取り組むことが、国にとって最善の選択になるだろうと。そこで公衆衛生の分野に力を 注ごうと決めたのです。

さらに私は人生の旅のなかで、戦争や紛争が人々の心の平穏と幸福への大きな脅威になることを見てきました。実際、平和が損なわれた国や地 こんとん域では、混沌と恐怖だけが人々の間に広がっていました。また、世界中の さまざまな分野の若き専門家たちと交流した経験から、これは一部に限ら れた状況ではないと分かりました。世界各地に不平等があり、誰もが心の 平穏と幸福を失う危機にさらされているのだと。そして、私は夢見るよう になったのです。これらの問題がすべて存在しない世界を。その先に、平和、健康、幸福が世界中の人たちに永遠に続く世界を。

この夢は実現可能だと強く信じています。そのために若きリーダーたちが、世界、国、地域社会に悪影響を及ぼすかもしれない決定を左右しなく てはなりません。若きリーダーたちには、平和、健康、幸福の言葉を、自 分の地域社会やどこに行っても広めていく責任があると思います。世界中 の若きリーダーのみなさん、私と一緒に世界をより良い場所にしていきましょう。

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