「私を駆り立てるのは、実現したい変化を知っているから。そしてそれを成し遂げられると信じているからです。」
この言葉に込められたのは、より平等な世界を目指すロネルさんの揺るぎない決意です。「全カリブ女性のための楽園」の発表以来、彼女の旅路は、新たな取り組みや協力関係、そして困難に直面しながらも目覚ましい進展を遂げてきました。
この記事は二部構成です。こちらは前半になります。
それでは、彼女の感動的な旅路を探っていきましょう!
(『全カリブ女性のための楽園』はこちらからお読みいただけます: [LINK])
こんにちは、インタビューを担当するカレンです。
ロネルさん、再びお越しいただきありがとうございます!
以前からどんな人生を歩んできたのか、アップデートをお聞きできること楽しみにしています!
変化を推進する力:新しい道と取り組み
本の中でも述べられていたように、#LifeInLeggingsはサイバーフェミニスト運動として始まり、草の根組織に成長しました。それ以降、新しい取り組みやプロジェクトに取り組んでいますか?
その後、「Pink Parliament」という取り組みを立ち上げ、私はプロジェクトマネージャーとして積極的に関わっています。この組織の目的は、女性の政治参加を増やすことです。政策変更に焦点を当てた場で意思決定を担う女性が非常に少なく、ジェンダーに基づく暴力の根本原因に取り組む機会が限られているという気づきから始まりました。
「Pink Parliament 」がどのように若い女性を勇気づけ、何を提供しているか教えていただけますか?
この取り組みは、少女たちが自信を築き、自らの力を認識し、変化を生み出す力を養う場を提供しています。また、彼女たちが関心のある問題を話し合い、誰かが動くのを待つのではなく自分たちで行動を起こすよう支援します。
若い女性たちの声には、大きな価値があります。彼女たちは、自分たちの経験を通して、女性の問題について新しい視点やリアルな気づきをもたらしてくれます。彼女たちを力づけることで、「Pink Parliament」は、地域社会に影響を与えるだけでなく、国家的な規模で変化を促す解決策を生み出すことを目指しています。
さらに、この取り組みは若い女性たちを女性政治家とつなぎ、メンターシップや協力関係を促進します。この架け橋は持続可能な遺産を築くものであり、今日の選出された女性リーダーたちが、未来の変革者たちの絶え間ない流れの始まりとなること保証しています。

このプログラムが始まって以来、どのような成果や変化を目にしましたか?
これまでに100人以上の女の子たちが、少人数制のグループに参加し、マンツーマンのサポートを受けながら、社会にポジティブな変化を生み出すための力を身につけてきました。
その成果は本当に素晴らしく、感動的です。初期の参加者の中には、国家委員会やNational Youth Council、非営利団体などでリーダーとして活躍している人もいます。彼女たちは、この取り組みで学んだスキルを活かし、地域社会の政策に影響を与えながら、変化を力強く推し進めています。

素晴らしい進歩ですね!若い女性たちが知識や実際の経験を得るだけでなく、コミュニティで変革を推進しているのは本当に励みになります。
その通りです!これは女性リーダーシップに関する物語を変える重要な一歩です。しかし、私たちの活動は単に女性を力づけるだけではありません。これはコミュニティ全体を変革することに焦点を当てています。
広がる視点:男性も巻き込む取り組み
この広いビジョンの一環として、2021年11月に「Redefining Masculinity(男性性の再定義)」という新たなプログラムを立ち上げました。
この取り組みは、カリブ海地域の男性や男の子たちが、どのように“男らしさ”を学び、社会の中で振る舞うかという在り方を見直すことを目指しています。
従来の男性らしさにまつわる価値観が、攻撃的な態度や、健全な方法での対立の解決ができない状況を生んでしまうことがあるからです。その背景を見つめ直すことで、ジェンダーに基づく暴力や社会的な暴力を減らしていくことが、このプログラムの目的です。
「 Redefining Masculinity 」について、さらに詳しく教えてください!
この取り組みでは、男性が支配的ではなく共感をもって挑戦に立ち向かえるよう、感情のコントロールや社会的スキルを身につけるためのツールやサポートを提供しています。主な活動には、暴力的な状況に直面した際に適切に対応できるようトレーニングを行うことが含まれています。
また、この取り組みの一環として、「PADRA」プログラムがあります。このプログラムは、父親やこれから父親になる男性を対象に、共同養育、家庭内暴力の防止、そして前向きな家庭環境の促進を目指しています。特に家庭内暴力や、場合によっては家庭内での性的虐待など、男性が加害者となる虐待問題に対処する上で重要な役割を果たしています。
それは男性も課題解決へと取り込む素晴らしい方法のようですね。地元コミュニティからの反応はいかがですか?
大きな成果のひとつは、地域の男性たちが、ロールモデルとしてコミュニティを支えるリーダーや声を上げる存在として活躍できるよう、トレーニングを行ってきたことです。彼らに対話や問題解決、そして必要な場面で介入できるスキルを身につけてもらうことで、周囲に良い影響を広げる“波紋”のような効果が生まれています。
また、英国高等弁務官事務所の協力のもと、男性・女性の団体、政策立案者、学者などを集めた重要なステークホルダー会議も開催されました。この会議では、ジェンダー平等の議論に男性が積極的に関わることの大切さが改めて強調され、「Redefining Masculinity」のような取り組みが、より広い社会的インパクトを生み出すうえで欠かせないものであることが再認識されました。

こうした意識の変化は、新たなパートナーシップを生み出しましたか?
はい、特に男性のジェンダー平等推進における役割に焦点を当てた新しい協力関係が生まれました。ただし、バルバドスのような中所得国では資金調達が課題です。それでも、パートナーの強いコミットメントには励まされています。
社会的な意識と政策の変化
ロネルさんはカリブ海地域におけるジェンダーに基づく暴力の解決において、最前線で活動していますが、社会的態度や政策の変化を目の当たりにしましたか?
意識の変化は確かに見られます。女性たちは、ジェンダーに基づく暴力についての体験を共有することに以前よりも積極的になっています。特にソーシャルメディア上で、親しい友人や家族からではなくても支援を受けられるようになっています。この傾向は、#LifeInLeggingsというハッシュタグによって始まり、運動の一部として受け継がれています。
政策面ではいくつかの変化がありますが、進展はゆっくりです。カリブ海地域の法律は可決までに時間がかかる傾向があります。たとえば、2017年に可決された法律は、草案が作成されてから20年も経っていました。現在進行中の法案には、児童性的グルーミング、オンラインハラスメントのようなテクノロジーを介した暴力、学校での子どもの保護に関するものがあります。また、疑わしい虐待の義務的な報告を議論しており、これは大きな前進となるでしょう。「ジェンダーに基づく暴力は間違っている」という認識と支援が増加すると信じています。
このような大きな進歩を遂げている一方で、抵抗や課題にも直面していると思います。どのようにしてそれらの困難を乗り越えていますか?
もちろん、現実には進展があるところには必ず大きな反発があります。他の運動と同じように、私の活動も反発に直面してきました。彼らは進歩そのものを嫌ったり、女性の問題に焦点を当てすぎていると感じたりするみたいです。しかし、こうした声が存在しても、私たちの前進を妨げるほど近くには届きません。それはまるで家の外から叫んでいる声のようなもので、私たちはカーテンを閉じて、そのまま進み続けるのです。
To be continued in [LINK]…