赤道ギニアの人々は海を恐れている。海を危険な力だと見なしている。 この国の首都はビオコという島に置かれているが、そこでも開放されてい るビーチは3カ所だけ、漁は他の沿岸部ほど行われていない。ヨーロッパ 人がこの地に到着した 15 世紀以来、先住民は内陸部に閉じ込められ、こ のことが人々の考え方に影響を及ぼし続けている。
でも、私は海が大好きだ。朝起きて、マラボからルバまで海辺をサイク リングし、ビーチでバレーボールをし、手頃な値段で魚を買いたい。私の 夢は、40 歳になるまでに私の国やアフリカ全体でブルー・エコノミーが活発になっているのを見ることだ。 世界銀行によると、ブルー・エコノミーとは、海洋生態系を健全に保持しつつ、経済成長や生活の向上、雇用創出のため海洋資源をサステナブ ルに使用することを指し、S D G 14 とつながるものだ。ナイロビで 2 年前 に開催された持続可能なブルー・エコノミーに関する第 1 回世界会議で採択された目標や、アフリカ連合の「アジェンダ 2063」とも合致している。 しかしながら、冒頭で述べたように私の国は、海や、海がもたらすさま ざまな恵みへの関心に欠けている。経済においては海底油田やガス田のみが開発され、他の多様な方法、例えば漁業や観光、ウォーター・スポーツ、 海上風力発電、海水淡水化、養殖、造船業や生物資源探査などによって、 海が私たちの暮らしを豊かにする可能性があることを顧みようとしない。
一般市民ができることから始めよう! まずは海をきれいに保つこと がいかに大事か、地元の経済にどれほどたくさんの利益をもたらすこと ができるのかを、みんなに知ってもらう。そのために、私は African Island Youth Organization を設立した。私たちは若い世代の興味を惹き つけ、公的な組織や教育機関と協力して、海に対する姿勢を変えていきた い。国内の他の島々の若者と協力して取り組む必要がある。私たちの声を 大きく、力強くして国際社会に響かせなければ。
ブルー・エコノミーの実現という夢に向かって、私たちはまだ歩き始め たばかり。それでもなお、私たちは赤道ギニアをアフリカのブルー・エコ ノミーの中心地へ変えることができるという信念をこれからもずっと抱き続ける。