ポジティブ 心 理 学とウェルビーイング

「どうしたら人生が満ち足り、豊かになるだろう?」 誰もが一度は問いか けたことがあるでしょう。私は何度も自分にこの問いを投げかけた末、心理学、 特にポジティブ心理学を研究しようと決めました。人生に満足感を与えてく れる物事を見いだすことは、安らぎを与えるだけでなく、社会で調和しなが ら生きるための助けにもなります。社会はさまざまな個性、意見、願望に満ちあふれているので、ともに暮らすことが難しいときもあるものです。多様 な人々と調和して生きるには、まず自分自身から始めなくては。自分自身が安らげないとき、他の人に敬意を持って接することなどできるでしょうか? 自分自身に優しくなることで、他の人に対してもっと寛大になれるのです。

そうしたら、多くの問題を未然に防ぐことができるでしょう。これがポジティ ブ心理学のポイントの一つ。この分野はマーティン・セリグマンとそのチー ムによって 1998 年に正式に始められた、成功し充実した人生を送るための科学です。

家族と一緒にダンスしたり、友達と一晩中話したり、素晴らしいメンバーとハンドボールをすること。これらは、私を幸せにしてくれる瞬間です。し かし、人生は幸せな瞬間の積み重ねではありません。浮き沈みがあり、まる でジェットコースターのように思えるかもしれません。困難な時期を乗り切 るには、人生への充実感が助けになります。それは、自らが選んだ人生の意 味を持っていること、より「大きな」何かに貢献していることと関係があります。

例えば私は、植樹をしたり、恵まれない人のために食べ物を集めたり、社会的に苦しい状況で生活する子どもたちのためにキャンプを主催したり、さまざまなプロジェクトを実施して団体に参加しています。また、同じ趣味の 人たちと集まるゲーム・ナイトを自主的に始めました。ゲームの仲間たちは さまざまな障がいがありますが、彼らが私を信頼し心を開いてくれることに 感謝しています。彼らの前向きな姿勢や、ときに示してくれる異なる視点の おかげで、私はさらに成長することができました。

良い行いをするコミュニティの一員であることは、悲しみや怒り、失望に 襲われたときでさえ、私の心を満たしてくれます。自分で選んだ人生の意味 に従い、他の人たちと一緒により大きな何かに貢献していると、私が自覚している限り、人生というジェットコースターを心から楽しむことができます。 私の夢は、世界をより良い場所にすること、世界全体の幸福に貢献するこ とです。この夢のために、もっと多くのみなさんにポジティブ心理学を知っ てもらいたい。あなたも考えてみてください。あなたに人生の意味を与えるものは何ですか?

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