香港の若者の多くは地位向上をもはや信じてもいないし、最近の政治 情勢や経済不安から、自分たちの将来に絶望しています。自分はどうか と言うと、私は絶望のなかでも常に幸運があると考えるタイプ。私たちに状況を変えることはできませんが、考えや態度は変えることはできます。
勉学、そして仕事のために国外へ出たことが転機になったとは言いませんが、新たな視野を手に入れることになりました。新しい環境、文化も 言葉も歴史も風景も異なる場所に置かれると、自分が何もできず力不足 だと感じるものです。このことは、もしあなたが世界の事情により通じて いたらそこまで大きな問題にはなりません。多くの人々が同様の問題か、 それ以上の、想像もつかないような大きな問題に直面し、苦しんでいるのですから。
若いときには、新しいものを探索するエネルギー、時間、機会があり、それは不可能を可能にできるということです。だから、若者がいくら絶望 感を抱いていようと、私は彼らを私たちの国の未来だと考えています。 私は若い働き手たちが好きですし、彼らの日常生活が満たされているかを心配しています。若者たちのために働くことが私の天職なのです。 例えば、私は香港大学を卒業後、香港青年協会(The Hong Kong Federation of Youth Groups:HKFYG)に勤め、若者を雇い、イノべー ションを通して社会資本やベンチャー創設を支援しました。Leaders to Leaders というフェイス・トゥ・フェイスのトレーニングを提供し、若いリーダーたちが協力してポジティブな社会的影響を地域にも世界にも 与えるように促しました。ここ7年間では、香港初の Leadership Institute の設立を支援し、500 億以上の基金を募り、さまざまな変革を 支援しました。例えば社会起業、レスポンシブル・ツーリズム※ 12、人権、 社会的平等、そして自然および野生保護への取り組みです。
世界が今後どうなるか、私には分かりません。でも、未来は常に不確 かなものであることは確かです。変化のために人々を一つにし、次の世 代に力をつけることによって、私たちの社会は繁栄と統一へと進むでしょう。これを実現させるのが、私の夢です。