変 化 の 火 花

カリブ海に浮かぶ人口 10 万人強の小さな島国に住む若い女性にとって、 ユース・アクティビズムはしばしば孤立感や孤独感を感じさせるものです。志を同じくする活動家や運動を見つけることが難しく、存在していても ネットワークが小さくて変化を起こすことが難しいからです。

残念ながら、この国の若者たちが、時間とエネルギーを振り向ける対象もまたほとんどありません。結果として、多くがドラッグやアルコー ルなどに流されていきます。若者が家庭で極度の貧困、支援の欠如、ネグ レクト、虐待、暴力にさらされている場合、こうした状況はよりひどくな ります。質の高い教育を受けられないことや就職難が、こうした現実をさ らに悪化させています。

私は小さな頃から、人々や自分のコミュニティが良くなるのを見るの が好きだったこともあり、社会全体に働きかける活動にかかわってきまし た。そして成長するに従って、闇に飲み込まれる運命にある、薄暗く感じる世界のなかで強烈な輝きを放つ火花になろうと考えるようになりまし た。この国には、若者に力を与え支援をする場所が足りないということに 気づいたのです。

未来は私たち若者のものです。それなのに若者は取り残され、早く成 熟するように迫られています。だから、若者に力を与えるには、自分た ちでそのための場所をつくらなくてはいけない。私はそう考えるようにな りました。このビジョンに向かって、私は SPARK SVG という地域の青 年団体を立ち上げました。家庭や地域社会で 1 人でも模範となることが できれば、仲間たちも刺激を受け、後に続こうと考えるはずです。それが社会全体に波及効果を及ぼすのです。

人間の幸福や平等と、環境保護とのバランスを取ろうとしている今の世界ほど、若者の行動が必要とされる世界はありません。私自身も若者と して、発展途上のカリブ社会における責任ある市民としての自分の役割を認識しています。

私は、若者が最大の財産として大切にされる未来を夢見ています。政治指導者たちには、若者たちを守り育てる義務があります。彼らこそが、 私たちの国の未来だからです。そんな彼らが、経済、社会、教育など、 あらゆる面で困難にさらされたままになっているのは、決して許されな いことです。2020 年から始まる「行動の 10 年」に、若者が世界中にポ

ジティブな変化を引き起こす火花となることを信じ、断固とした態度で 臨みます。

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