電気は、きれいな水、衛生設備、教育、医療を確保するための鍵となるも のです。しかし、現在、世界では 10 億人以上が電気を利用できていないと 言われています。7年前、革新的なテクノロジーによるソリューションがあ ればこうした現状を変えられることに気づき、私は「テクノロジー」と「起業」という新しい世界に飛び込みました。
私の新しいキャリアを後押ししてくれたマリオ・アギレラは、誰もがエネルギーにアクセスできる世界をつくりたいというビジョンを持っていまし た。私は彼のビジョンに最初から強く共感していましたが、もしかしたらこ の仕事に必要な能力がないかもしれないと感じていました。私は国際関係の 仕事をしていて、働いていたのはテクノロジー企業ではなく大使館だったか らです。しかし、最も大事なことはやればできるという気持ちであると、マ リオが教えてくれました。私に必要だったのは自分自身を信じることだった のです。私はマリオが始める新しいビジネスに参加することにしました。私 たちの会社、Tespack では、電力網が整備されていない地域のために、太陽 光と IoT、パワーエレクトロニクスを組み合わせたエネルギーソリューショ ンの開発に取り組んでいます。ソーラーパネルを備えた発電できるバッグが あれば、ノートパソコンやプロジェクターなど電子機器に電力を供給でき、 教科書や教材が不足する途上国の農村部でも教育にアクセスできるようになります。 私はテクノロジーについてたくさんのことを学ばなくてはいけませんでし
たが、テクノロジーのキャリアがなかったことは、私たちの技術を分かりや すく説明することに役立ちました。私はエンジニアとは言えないかもしれま せん。しかし、この経験のおかげで多様性を理解することができました。
私たちの会社では、学位や実務経験より個性や潜在能力を重視しています。 多様性があればあるほど、多様なアイデアが生まれます。違いは私たちをユ ニークにするもので、グローバルな課題に対して革新的なソリューションを 考え出すことを可能にしてくれます。大切なのは、新しいことを学ぶ意欲と、 失敗を恐れない心を持つことです。情熱と実行力があれば、もっと先へ進むことができる。そんな世界を実現するのが私の夢です。